UGREEN Nexode 100W充電器レビュー。ANKERよりも安い

ガジェオタは所有デバイスの数が多く、それに伴ってUSB充電器の必要なポート数も多くなると思います。例えば筆者の場合だとPixel Stand、Pixel Watch用の充電ケーブル、USB-C充電ケーブル、カメラ用のバッテリー充電器といった感じで4ポートも必要です。

今まではAnkerのPowerPort Speed 5というUSB-Aポートを5つ備えたUSB充電器を使用していたのですが、最近はUSB-C to Cの充電ケーブルが普及したことにより、機器側だけでなく充電器側にもUSB-C端子が必要になるようになり、PowerPort Speed 5では対応しきれなくなりました。

そこで今回はポート数が多く、ポートにUSB-Cを搭載したUSB充電器を新たに購入したのでレビューしていこうと思います。

UGREEN Nexode 100W充電器

そんなわけで今回購入したのはUGREEN Nexode 100Wです。USB充電器はANKERが有名すぎてUGREENという名前はあまり聞かないと思いますが、UGREENは中国の深センで創業したメーカーでAliExpressではよく見る有名なメーカーです。私としては信頼できるメーカーと思っています。

そしてこの充電器は名前から分かる通り、1ポートで100Wの出力ができます。PowerPort Speed 5は最大でも24W出力しかできなかった上、GaNを採用した製品ではないため大きさもコンパクトではないです。

ただ、よく考えればスマホでもXiaomi 12T Proの120W充電のように100W以上で充電できる端末があるので、充電器側も100W出力が可能というのは妥当な進化ではありますね。

それでは中身を見ていきます。

箱を開けると充電器本体が現れます。充電器本体の他には説明書が付属しているだけで、ケーブルなどは付属していないようです。

こちらが本体です。表面はつや消し仕上げになっており、汚れが目立ちづらいようになっています。100W出力が可能かつ、4ポートも搭載しているので本体は大きめです。

USB-Cポート3つとUSB-Aポート1つの計4ポートを前面に搭載しています。

コンセントプラグは折りたたみ式で、持ち運びの際に他のガジェットを傷つけずに済みそうです。まあ、自分は主に据え置きで使用するのであまり関係ありませんが。

Anker Nano II 65Wとサイズ比較

普段の持ち運び用に使用しているAnker Nano II 65Wとサイズ比較をしてみました。同じGaN採用モデルでも、Anker Nano II 65Wは65W出力の上に1ポートで、さすがにUGREEN Nexode 100Wのほうが出力が大きく、ポート数も多いため大きさでは勝てませんね。

とはいえ、100W出力の他ポート充電器がこれほどまでの大きさに収まっているのは流石としか言えません。持ち運びするのにも苦にならない程度の大きさだと思います。

UGREEN Nexode 100Wは豊富な充電プロトコルに対応

UGREEN Nexode 100Wは100W出力に加えて他ポートなので、USB PDやQC4.0、PPSなど、様々な充電プロトコルに対応しており、色々な規格のデバイスを充電することを想定されています。Pixelを最高出力で充電できるPPSに対応しているのは嬉しいです。

2ポート出力時にもノートPCの充電が可能

複数ポートを搭載したUSB充電器は、複数のデバイスを充電するという使い方がメインとなると思います。なので単ポートで100W出力ができるだけでなく、複数ポート使用時にも高出力を出せるべきです。私はノートPCを充電しながらスマホを充電できるくらいの出力が出せればいいと思います。そんな条件をUGREEN Nexode 100Wは満たしています。

例えば、上から一番目と二番目のポートを同時に使用した場合は65W+30W、上から一番目と三番目のポートを同時に使用した場合は65W+22.5Wという感じで、65Wで充電できるノートPCとスマホの組み合わせであれば理論的には同時に充電可能なはずです。

ちょうど手元に65Wで充電できるLenovoのIdeaPadを使っていたので、これを使用して実際に同時に充電が可能なのかを調べてみました。

まずLenovo Ideapad S540のみに接続をして1ポートで使用している状態です。「電源に接続済み」と表示されており、しっかりと65W出力で充電ができていることがわかります。

続いてIdeapad S540の充電に加えてPixel 7 Proを同時に接続して充電してみたところです。Ideapad S540の充電は止まることなく、Pixel 7 Proの画面にも急速充電中の表示が出ているので65Wと30Wでの充電ができていることが確認できます。
Pixel 7 ProはPPSに対応しており、充電速度は30W程度と言われているのでおおむねフルスピードで充電できてると言っていいでしょう。

据え置き、持ち運び両方で使えて利便性の良いUSB充電器

UGREEN Nexode 100Wは100Wという大出力が可能なUSB充電器でありながら、GaNを採用したことによって持ち運びも可能なサイズ感に収まっています。据え置き用としてもサイズが大きくないので、電源タップに挿して使うときに左右のコンセントを塞ぐことがなく邪魔になりません。

持ち運び用としては2ポート利用時でもノートPCを充電可能な余裕があるので、今までスマホとノートPCで別々の充電器を持ち歩いている人は荷物を減らすことができます。自分は4ポートもあるので据え置き用としてしか考えていなかったのですが、スマホの半分くらいの大きさでカバンに入れてもそこまで荷物にならないので、普段の持ち運び用として使っていいかもしれないと思いました。

なお、同じ100W出力かつ4ポート搭載の充電器で据え置き用モデルも存在しました。こちらは電源ケーブルが2mもあるので取り回しが良く、デスクの上に伸ばす用途やデスクがコンセントから遠い場合に向いていると思います。
正直、筆者の用途ですとこちらのモデルのほうが良かったかもしれないです。

今のUSB充電器は大きく変わらない

2021年頃よりANKERからGaNが採用されたUSB充電器が登場してから、出力が大きくなりながら本体サイズは持ち運びが苦にならない大きさに抑えられた製品が市場に数多く登場してきました。そのブームの最初の方に出てきたAnker Nano II 65Wを購入したときは革命的すぎて「この大きさで65W出力が可能なのか!」と感動がありました。

今はもはやそれが基準となってしまった上に同じような製品が乱立してつまらなくなっています。となれば求められるのは価格の安さです。USB充電器といえばANKERというくらいにANKERが有名すぎますが、最近は値段が少し高くなったと感じるので購入するのを少し悩みます。そんなこともあって候補に上がったのがUGREEN Nexode 100Wだったのです。
ANKERにも同じく100W出力が可能なANKER 736 Chargerという製品があったのですが、UGREEN Nexode 100Wのほうがポート数が1つ多い上に1000円も安かったのです。おまけに保証期間はANKERと同じで2年間なのでサポートもぬかりなく、UGREENを選ぶ理由は十分でした。

価格を比較して購入することが大切

とりあえずスマホにiPhoneを選ぶような人であればUGREEN Nexode 100Wを見つけることすらなく、即ANKER 736 Chargerを購入するでしょう。しかし同じ性能で使い勝手が変わらないものであれば1円でも安い製品のほうが良いに決まっています。製品を比較してから購入するということをしないだけで、今回のように1000円も差が生まれてしまうかもしれません。

USB充電器に限らず今のガジェットはハズレの製品が淘汰された結果、品質も性能もそこまで変わらない製品が多く乱立するようになりました。昔はハズレを引かないようにスペックを比較をして購入することが重要でしたが、ハズレがない今は価格を比較をして購入することが重要になってきているのではないでしょうか。