デスクトップパソコンのCドライブをSATA SSDからNVMe SSDに換装してみた

最近はPCやスマホの需要が減少とNANDメモリの供給過剰により、NANDメモリを使用するDRAMやSSDなどの価格が下落しています。今までは価格が高く手が出しづらかった製品も値下がりしているため「これはチャンス」と思い、SSDを購入しました。

そして今回購入したSSDをメインのデスクトップパソコンのSSDと交換したので、その手順と結果を紹介していきたいと思います。

現状のドライブ構成

筆者が現在使用しているメインのデスクトップパソコンには、SSD 240GB+HDD 2TB+SSD 1TBという構成になっています。もともとSSD 240GB+HDD 2TBでしたが、ゲームを保存するためだけのSSD 1TBを増設したため、OS以外入っていないSSDとゲームだけのためのSSDが2台搭載されているという状態になっています。

今回はこの状態を解消して、OSとゲームを一つのSSDにまとめるということが目標です。

今回使用するSSD

今回換装には、Samsung 980 Proの2TBモデルを使用します。

2TBでしたが約20,000円で購入することができました。4年ほど前に増設のために購入したSamsung 860 EVOが15,000円くらいしたことを考えると、性能が上がったのに安いと感じますね。

プラスチックのケースにSSDが収まっています。本体の下には説明書が入っていました。

M.2 SSDはSATA SSDと比べてかなり小さいです。他のものに例えるとすれば板ガムが近いですね。

Samsung Data Migrationでデータのクローン

まずは既存のCドライブにあるデータのクローンを今回追加するSSDに作成します。

今回購入したのはSamsung製SSDなので、Samsungから提供されている「Samsung Data Migration」というソフトを利用してデータのコピーを行います。

まずはPCにSSDを取り付けます。SATA SSDと違ってケーブルが必要なく、スロットにはめてネジ止めするだけなので簡単です。

SSDが取り付けできたら、BIOSに入ってSSDが認識されているか確認しておきましょう。

ディスク4が今回購入したSSDです

また、Windowsキー+Xキーの同時押し後、Kキーを押すと起動できる「ディスクの管理」を使い、一応Windows上でも認識しているか確認します。

SSDが正しく認識されていることが確認できたら、クローン作成を始めましょう。

Samsung Data Migrationを起動したら、クローンを作成するターゲットドライブを選択して、「開始」をクリックするだけです。

約20分ほどでクローンが完了しました。クローンが完了すると自動的にPCがシャットダウンされます。

このあと、普通にPCを起動してしまうと元のSSDがメインドライブとして起動してしまうので、起動する前に元のSSDを外しておきましょう。
また、BIOSで起動優先順位を入れ替えてクローンを作成したドライブで起動できるように設定しておきましょう。

これで換装は完了です。

SATAとNVMe接続の違い

SATA SSDからMVMe SSDに換装したので、性能の比較を行ってみました。
使用したソフトは「CrystalDiskMark」です。

Samsung 860 EVO

こちらはSATA接続の860 EVOです。公称スペック通りの性能がしっかりと出ています。これでもHDDと比べれば十分速いです。

Samsung 980 PRO

こちらが今回換装した980 PROです。860 EVOと比べると読み書きともに段違いの速さです。公称スペックでは最大読み取り速度が7,000MB/sですが、使用しているマザーボードがPCIe4.0に対応しておらず、PCIe3.0接続になっているため半分程度の性能しか出ていません。

しかし、規格に足を引っ張られて本領を発揮できていないのにも関わらず、SATA接続の860 EVOの約6倍の性能を出せているというのはかなり驚異的だと思います。

まとめ

今回はSATA SSDからNVMeに換装しました。SamsungのData Migrationを使用することでクローンが非常に簡単にできました。SSDが2つ搭載されている状態から1つにまとめられたことによりファイルの管理がしやすくなり、SATAケーブルが要らなくなったことでPC内部の配線もスッキリしたのでとても良い結果でした。

速度に関してはもともとSATA SSDでも十分速く、NVMe SSDだからといってHDDからSSDに変わったほどの感動はなかったです。「ほんの少し速くなったかも?」というレベルですね。PCIE4.0の環境であればもっと速さを体感できるのかもしれないです。